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2009年03月25日

それはカラーが必要か?それは白黒で十分か? −必要条件・十分条件の身近な活用例−

必要条件、十分条件は数学でよく使います。

数学の先生や数学好きの生徒ならみんな知ってるし、そもそもセンター試験では100%必ず出題されるから、センター数学を受験する(した)人ならその存在は知ってます…


数学は将来的に直接的に使うであろう1%にも満たない人(研究者とか技術者とか)以外は、現実世界で活用できてこそはじめて意味を持つ…というのが、私の持論で、普通教科として日本国民全員が学ぶ以上は現実世界での活用法も学んだほうがよいです。

でも、よくあるのは、数学の世界(もしくは物理や化学)のなかでしか、数学を使うことができずに、もっと身近な身の回りの世界で数学を使うことができないという現象が多々起きてます


原因は使う人そのもの…というよりは、そういった教育になっていないことが一番の原因だとは思うけど、本来は数学そのものを学ぶことを数学を身近な世界で活用することを学ぶことと同時並行して学ばないとだよね…

後者がおざなりにされているのが現在の数学教育で、それが結果的に
「数学は意味がない」
「数学なんて役に立たない」
と9割くらいの生徒が回答する結果につながってます。




と、そんなことを言っていても解決に至らないので、私がどうやって活用しているのか一例をご紹介しますね。

どなたかの参考になれば…(^^)




コピーするときって、カラーコピーと白黒コピーと大きく2種類ありますよね。

インク代を節約するためにも、カラーコピーする必要はないのに、カラーで印刷しちゃったり、本来は白黒コピーで相手方に渡すべきじゃないものを白黒コピーしてしまったり…なんてことはありませんか?

そんなときに、必要条件・十分条件の考え方を使ってみましょ。



印刷をするということは、その目的があるはずです。

なぜ印刷するのかを考えたときに、用途に応じてカラーが白黒かを選択することになります。

ということは、目的ありきで、その目的達成のための色選択となります。



達成したい目的としてたとえば、
・A
・B
・C
と3つあるとします。

カラーだと…
・A
・B
・C
・D
・E
という5つを達成することができ、

白黒だと…
・A
という1つを達成することができると問題設定しますね。



そうすると、今回のこの目的達成するにあたって以下の2種類の発問を自分自身に行うことが大事です。

◎それはカラーが必要か?
◎それは白黒で十分か?





◎それはカラーが必要か?
簡単に言うと、このケースは、目的に対して達成できる条件が多すぎるんじゃないか?ということを示唆していて、余計なことまで達成してしまう可能性があるかどうかを検証してるかどうかという目で見ています。

この例の場合は、カラーだとABCの3条件が達成できるんだけど、DEといういらない余計な条件も達成してしまいます…

携帯電話なんかもよい例だけど、それは本当は自分には必要のない機能なのに、どんどん高機能なものに手が出てしまう人がいますが、そんな人に余計な機能がありすぎなんじゃないの?といったん冷静に考えるきっかけを与えることになります。

具体例でいえば、携帯でテレビを見ないのに、テレビが見れる携帯を買っちゃうとか…
↑余計な機能でしょ?(泣)


◎それは白黒で十分か?
逆に、このケースは、目的に対して達成できる条件が少なすぎるんじゃないか?ということを示唆していて、本来達成したいと思っていることがそれだけでは達成できない可能性があるかどうかを検証してるかどうかという目で見ています。

この例の場合は、白黒だとAという条件しか達成できずに、BCという条件が達成できません…

携帯電話の例で言うと、本当は自分に必要な機能なのに、ほとんど機能が付いていないシンプルなものを購入してしまいそうになるときに、いったん冷静に考えるきっかけを与えることになります。

具体例でいえば、デジカメを持ってなくて携帯カメラで代替しようとしてるのに、カメラなし携帯にしちゃうとか…
↑やりたいことが達成できません…(泣)




今回の例では、
◎それはカラーが必要か?
◎それは白黒で十分か?
と、具体的にインク選択を用いた2種類の発問をご紹介していますが、一般的には、前者の考え方の発問のほうがおそらく現実世界では活用する頻度が高いような印象があります。


前者は、本質的には、それをすることで自分にとってありすぎる事柄を達成できるのですが、条件が本当に自分にとって使うものなのかを考慮してから行動しないために、一部分のみを使うだけにとどまってしまう…という現状がどうも多く起きているからです。





ありすぎる達成が可能な場合には、
◎それは○○が必要か?
と考えることが大事です。

少なすぎる達成となってしまう場合には、
◎それは○○で十分か?
と考えることが大事です。


参考にしてみてくださいね(^^)/

必要・十分.jpg


ちなみに…
もっとも良いのは、必要十分条件となることです。




あっ…


そういえば、必要か?十分か?を考える前段階としては、どんな目的でそれを活用するのかは明確になっていないと、そもそも必要条件なのか、十分条件なのかもわからないので、その点を忘れちゃダメです。


・目的ありきの必要条件である
・目的ありきの十分条件である
ということを意識して、まずはどんな目的なのか、目的意識を持ってくださいね。




えっと…

さらには、伝わる方にだけ伝わればよい…と思って書きますが、もっと贅沢を言うと、目的は変化することが想定されるから、その一瞬だけの目的で行動することも避けたほうがよいです。

そうすると、数日先、数週間先、数か月先、数年先と将来的なイメージのなかでの目的を考慮することが大事になるんだけど、これは相当に難しいです…

将来的に使う可能性のある条件を考慮することになれば、現状の目的よりも広範囲での目的となるために、現状の目的に対して、必要条件よりも十分条件よりで行動したほうが最適になったりすることもあります(^^)


でもそれを見誤ると、結局全機能の1割くらいしか使わずに、残り9割は使わず…なんてことも起きてしまったりもするし、全機能の9割くらいを使いはじめたと思ったらそれだけでは足りずに、結局は他のものを用意しなきゃ…なんてことにもなったり。。。

難しいですね…(^^;)







ということで…

何かのご参考にしていただければうれしいです。





今日も私はせっせとがんばりまーす(^^)/


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posted by yuichi_saito at 09:31| 家庭教師指導記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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