この二つの違いを意識することが大切です。
一ヶ月間だけ、家近が担当している子を指導しました。
LD(学習障害)の境界域の子なのですが、とても素直な良い子なんですよね。笑顔が素敵で、やさしい子です。ただマイペースなこともあってか、テストの点数に努力が反映されずに、お母様が悩んでいらっしゃいました。
(基本的な私の考え方ですが…たとえLDの子でもあっても、言葉がしゃべれるのであれば、数学の問題を解くことができると思ってます。)
一緒に勉強してる分には、きちんとできているのです。確かにスピードは極端に遅いです。あくまでも私の感覚ですが、3倍〜5倍くらいの時間さえかければできるのです…。
ですが、この子はテストになるといつもどおりにできなくなってしまいます。普段はできる問題すら間違えてしまいます…。お母様はそのことで悩んでらっしゃいました。。。
私は考えました。
普段の問題を解くときの状態と、テスト時における状態の「違い」を…
私が考えた「違い」ですが。。。
@時間制約がある
A周囲にたくさんの人がいる
B問題がいっぺんに出される
C解答用紙と問題用紙が別々になっている
D隣に誰もついてくれていない(親や家庭教師など)
この子の場合は、こんな感じでしょうか…
普段の学習の様子と、テスト時における「違い」を比べてみて思ったことですが、@とBがもっとも違うように思ったんですよ。
『普段はできる』という言葉の意味をよくよく考えてみると、日々の学習の中で1問ずつ問題を解いてもらって、それができているこということだったんですよね。
だから、私は…
・時間制限をもうける
・まとめて問題を解く
この二つを提案しました。
もちろんテストの練習という意味を込めてです。
学習の姿勢としては、時間無制限で構わないと思いますが、テスト時に力が発揮されないのであれば、テスト練習をする必要があると思ったんですよ。
特に時間を設けてのテスト練習は、即効性がありました。具体的な効果としては、集中力が増して計算間違いも減ったんですよ。たったこれだけで…。
時間を計ってテスト練習することは、私からすればある種当たり前なのですが、結構これができていない子が多いんですよね…。いったん学習して、身についた知識に関しては、しっかり制限時間内に解く練習をしておく必要があります。(もちろん人によっては、必要ない人もいるでしょう…。)
それと、問題をこなす個数…
これも練習をする必要があると思いました。
普段は1問ずつできたかできていないのか隣にいる人が教えてくれる…。ですが、テストでは正解・不正解は分からず次の問題に進む必要がある。心理的な負担もさることながら、たくさんの問題をやる必要がるのですから、普段のこの子の学習状況とはまったく違いますね。。。
ということで、結局私はこの2つを意識して、徐々にテスト形式になれるように、以下のような手順でアドバイスしました。
手順
@1問を1分以内で解く
A1問を30秒で解く
B2問を2分以内で解く
C2問を1分以内で解く
D5問を…
E5問を…
@ができたらAへ、AができたらBへ…
あとはその子の状態にあわせて、量と時間を徐々にテストの時間50分&テストの問題量まで引き上げていければ、きっとテスト時においても実力を出せるようになるのではないかと思っています。一気にテストレベルまで引き上げるのは厳しいので、階段状にしてステップ数を増やすことで慣れていこうという狙いがあります。
ただ、これは私が考えた仮説です。
実際に効果が上がるかはやってみないとわかりません。ですが、仮説を考え、より高い確率で効果がでるようにしていくのが「理系的発想」ですからね〜(^^)
引き続き指導していきたのですが…
今の状態ではちょっと…
うぅ…
でも、たった数回ですが、何かの役に立てられればうれしいです(^^)
こんなメールを頂きました。
お世話になります。
○○の英語のテストが返却されました。
今回、夏休みの宿題範囲の確認テスト英語を、
家でもう一度やり直ししてみました。
32点から72点にUPしていました。
その間に、範囲の勉強をした訳ではありません。
失敗したのは、時間を計っていなかった事です。
数学のテストも来週返却されると、思いますので、
今度は、時間を計ってってみたいと、考えています。
数学のテストが返却されたらまたご連絡致します。
今度、数学のテスト答案を送ってもらう予定です。私の経験&持てる力の総力を使って、分析したいと思います。
応援お願いします。
ただいま136位。
(前日より88位ランクアップ)
p.s.
私自身がもっと学んでいかないとな。
分析力もさることながら、理論を学びに大学院に来てるんだから。