改めてまとめて書くことはそんなにないですが、以前ちょこっと書いたことがあります…→ここ
リンク先にあるのももう10ヶ月くらい前のものなので最近の私の指導テーマをちょっと書いてみますね…
最近のテーマをひと言で表すと…
"考えさせる指導"
です。
問題を与えて、即答えを教えてしまう指導とは全く逆です。
塾なんかだと(一部の教育を考えていない学校も)
例題を教師が説明→類題で練習させる
といった形式で進んでることありますが、こんな素人っぽい指導ではありません(私は上記の指導を"教育"ではなく、"洗脳"として捉えてます)。
まず、一旦自由に考えてもらう時間を取ります。
もちろんこのときに正解を強要するわけではありませんよ。
大切なことは今まで習ってきたものを総動員してもらって、目の前にある問題を解けないか?と考えさせることです。
数学の場合、新規の概念を学習しなくとも、今まで習ってきた概念で解けることが往々にあります。そのことを問題を読み込む作業(分析する作業)を通して気付けるように指導をします。
当然、気付ける鋭い子もいれば気付けない子もいます。
問題なのは、気付けない子に対する指導ですね…
どうやったらその部分に気付くのか…
この気付きを与えるための"考える指針"を指導することが重要です。
考える指針といっても、人間なので当然何かしら考えてます。
数学の問題を解いてる際に好きなテレビのことを考えることだってできるし、夕食は何かな?って考えることもできます。
でもそんなことを考えても当然数学の問題解決には至りません…(笑)
たとえば、考える一つの指針として、
"単純化の考え方"
があります。
文章問題などで、
「○○○○○だから△△△△で、□□□のときは××である。ただし、●●ときは、▼は除く」
といった形式の問題があったとします。
数学が苦手な子の場合、この文章を一気に読んで問題文を全体として捉えてしまい、つまづいてしまう子がいたりします(正確には、全体として捉えてしまうのではなく、そういう読み方しか経験ことがないor読み方を教えてくれた人がいない)。
この場合、"単純化の考え方"を使って、問題を切り分けて捉えることが大切です。
上記の問題であれば3つに分解することで解決の糸口が見えるかもしれません…(当然、解決できない場合もあります。その際は他の"考える指針"を使って、挑戦してみます)
・○○○○○だから△△△△
・□□□のときは××
・●●ときは、▼は除く
問題文全体を読んでよく分からないのであれば、意図的に要素に分解して問題文を読むことができるように指導者が指導をすることが大切です。複雑に絡み合う問題に見えても、分解して考えれば簡単になる…とても大切な考え方です。(数学ができる方にとっては当たり前と思われるかもしれませんが、できない方にはこれらの指針を明示して習得させる必要があります)
"考えさせる指導"においては、この"考える指針"を教えることが大切です。問題内容をただ教えるだけでは結局その問題だけしか解けませんし、応用させることが難しくなってしまいますので…
他にも"単純化の考え方"を応用してみます。
たとえば、幾何の問題。
線がたくさん引いてあって、何が何だかさっぱり意味不明なことってありますよね・・・
そんなときにもこの考え方を使うことが可能です。
複雑に絡み合った状況下で漠然と図を見ていたって気付くことなんてできないので、そのたくさんの図形の一部分に焦点を当てて考えさせます。(というかそもそも"気付き"とはどういった状況下で起きるものかを考えてみれば当たり前なのですが…)
・この三角形に注目したらどうか?
・この四角形に注目したらどうか?
"単純化の考え方"を使って、問題の一部分を切り出し焦点を明確にして考えさせます。この場合、問題の一部分に注目し、その後こうなるかな?と自分なりに予想を立てさせることが大切です。
単純化し仮説を立てることによってはじめて気付きが起き、問題解決の糸口を発見しやすくなる…
ただ漠然と問題を見ているよりもより解決しやすくなりますね(^^)
他にもたくさんありますが…
とりあえずこの辺で…
(一応ブログなので感覚的に書いてます。論文等で書くような明確な論理はありませんがご了承ください…)
p.s.
オープン・ウオーター2っていう映画知ってますか?
この映画、問題解決能力を育成するための教材として使えるんじゃないかな?って思ってしまった。
状況としては、以下です。
ヨットでクルーズに出かけた6人。
自分たちだけの大海原に酔いしれ、はしゃぎまくる。
そこで…ヨットから6人とも海へジャンプ!!
その後…
「あれ?はしごは?はしごがないっ!!」
「届きそうで届かない…PANIC!!」
あるものは…
・ゴーグル
・サバイバルナイフ
・ライフジャケット
だけ
さぁ、あなたならどうやってこのピンチを切り抜ける!?
この生死をかけた問題。
この問題をあなたならどう解決しますか?
ただ漠然と考えてもダメです。
ただ試行錯誤して同じことを繰り返してもダメです。
"考える指針"をどれだけたくさん持ってるかで生死が決まります…
さてさて、どうなることやら…
→予告はこちら
ちなみに実話だそうです。
えっと…
答えを書くとネタバレになる&"考えさせる指導"をテーマにしてる自分としても不本意なので書きません…。
それぞれの方が自分なりに仮説を立ててから映画をご覧になるとより一層楽しいかもしれません(^^)
(ちなみに私は答えを言われると腹が立つタイプです。よく問題出しておきながら自分で自慢げに答えいっちゃう人いますが、そういう人最悪です…。考えさせる時間もなしに答えを言ってしまう意図がわかりません)