(許可を得てます。)
【ここから】
おはようございます(!?)ダメな大学生活の典型をものの見事に実践してしまっている今日この頃です。
実は今月から小学4年生の算数を担当することになりました。そしてこないだの授業で「小数」という単元に入ったのですがその生徒は『3mmが0.3cm』というのを理解できていなくて僕の予習不足もあってうまく説明してあげることができませんでした。
授業後講師仲間と少し話し合ったのですが結局『3mmが0.3cm』を分からせるにはきちんと小数の概念を教えてあげなければならない。kmとm、リットルとデシリットル、kgとgの関係を小数を使って表せるようにしなければならない。
そのためには0.1が1を10コに分けたうちの1つということを教えなければならない。そのためにはどうすればいいか。僕が考えたのは「0.?という数字は10コ分けたうちの?コ分という意味だ」ということからのアプローチです。「例えば0.3cmというのは1cmを10コに分けたうちの3つ分」なんだよと。そこから様々な単位の変換を理解させる。
拙文で申し訳ありません。斉藤さんならどのようにアプローチされますか?また算数を指導する上でのアドバイスがあれば聞かせて頂けると幸いです。
小学生にわかりやすく算数を教えるのはあらゆる指導の中で一番難しいのではないかと思います。小学生に教えることは自分のスキルアップに必ず通じるのでこれからも精進していきたいです。
【ここまで】
まず最初に、どういった状況下での指導なのかが分からないので、的確なアドバイスになるのかわかりません。
基本的に指導法は状況に依存します。
どんな状況下(集団なのか、個別なのか、ハイレベルのクラスなのか、理解の遅いクラスなのか、その子のこれまでの習熟レベルはどの程度なのかなどなど)なのかがわからないと、どう指導したらいいのかもわかりませんから…
・状況に即した指導をする
一つ目のアドバイスです。
どんな子にも適した指導法なんてありえない…というのが持論なので。。。
えっと…
教えたい内容としては、
>0.1が1を10コに分けたうちの1つである
ということですよね?
これを教えることが目的という解釈でお話を進めさせていただきますね。
小学4年生ということなので、おそらくはじめて少数を学習するのでしょうか。
小学生の場合、ピアジェの「発達段階」を考慮して教える必要があるかと思います。
ピアジェによれば、「発達段階」には4つの段階があります。
・感覚運動期
・前操作期
・具体的操作期
・形式的操作期
上からおおまかな年齢を書くと、
・0〜2歳
・2〜7歳
・7〜12歳
・12歳以降
です。
具体的操作ができるようになるのが小学生で、形式的操作ができるようになるのが中学生と理解しておけばよいと思います。(1次方程式が中学1年生から導入されるのは、ピアジェの研究成果のためだと思われます。)
上記から考えれば、小学生に
「0.1が1を10コに分けたうちの1つだよー」
と教えても何にもわからないです…
こんな抽象的表現で理解しろ、というのが無茶です。
(丸暗記であれば可能だと思いますが…)
なので、より具体的なものに置き換えて教える必要があります。
アプローチとしては、
・具体から抽象
でさらに、
・帰納的に理解させる
ことをします。
上記にある具体とは、
・0.3cmというのは1cmを10コに分けたうちの3つ分
といったものを指します。
抽象とは、
・0.3というのは1を10コに分けたうちの3つ分
といったものを指します。
単位がつくと数字に具体的な意味を規定することができます。単位がないとより抽象化されてしまうので、理解されないのではないでしょうか。
さらに、ピアジェが言うように小学生は演繹的に理解できないので、沢山の具体例から帰納的に考えさせて、どういったルールがあるのかを答えさせる教え方もあるかと思います。
たとえば、
「0.3cmは3mm
0.5cmは5mm
0.9cmは9mm
では、0.8cmは何mmでしょう??」
といったものです。
法則性があることを教えることは算数や数学を教えるうえでも大切なことなので…
う〜ん…
上記の帰納的に答えを出させるのは導入時で取り入れてもいいかもしれませんね。
「mmって聞いたことあるひと〜?」
とか言って、
「じゃあちょっとクイズね〜。わかっても言っちゃダメだよ!!」
って、上記の問題を出題してみて…
とりあえず法則性だけを考えさせて答えさせてから、
「実はねぇ」
と進めてみたり…
そんでもって、
「定規みてみよう!!」
とかって目の前にmmが存在することを確認させて…
クイズ実施
↓
10個分うんぬんかんぬん(図を使って説明)
↓
定規で実際に確認
…なんて順番でどうでしょう??
ちなみに、クイズについては小学生にこちらに注目してもらうための意図も含まれてます。「クイズ」と表現するだけで勝手に盛り上がる小学生もいますからね…(^^)
集団授業の場合は、彼らがクラスの雰囲気を盛り上げてくれるので、よりみんなが真剣に取り組んでくれるかもしれません…。そして、そのまま30秒か1分程度の時間制限を設けて考えさせて誰かに発表してもらうと楽しそうです(^^)
ちなみにこちらが一方的に教えても伝わらないですし、自分で考えることを小さい頃から教える意味でも、一旦考えさせる時間を取ることはとても大切です。(これは指導全般で言えることです。)
とりあえず、ざっと思ったことを述べてみました。
こんなもんですいません(^^;)
勉強不足ですね。
がんばりましょう!!
p.s.
>結局『3mmが0.3cm』を分からせるにはきちんと小数の概念を教えてあげなければならない。
とのことですが、この順序は逆のように思いますよ。
これでは、具体的なものを教えるために抽象的なものから教えなければ…ということになっているような気がするのですが…
具体から抽象が基本精神だと思います。
それと、
>小学生にわかりやすく算数を教えるのはあらゆる指導の中で一番難しいのではないかと思います。
一番難しい、というのはどのように比較されたのですか?
ちょっと疑問です。
p.s.のp.s.
コメントオープンにします。
何かご意見のある方、お願いします。
教えていました。授業中におやつを食べた記憶と
一緒に良く覚えています。
コメントありがとうございます。
芋羊羹は思いつきませんでした。
おやつと関連付けするのはありかもしれませんね。
でも、毎回毎回おやつを食べるわけにいはいかないので…(^^;)
「ここぞっ!」ってところで、おやつを導入するのはアリかと思いますが…
p.s.
わたしも小学生の頃、授業中におやつを食べた記憶はあります。
ただ食べた記憶だけ残っているだけであって、なんで食べたのか、その経緯は覚えていません…(^^;)