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2007年10月20日

演習量がウリの塾

演習量がウリ。

たぶんこういう塾って結構あると思う。

具体的に、どのラインからが"演習量がある"と判断するのかは難しいし、"結構ある"といっても具体的に、どの割合で?と言われてしまうと返答に困ってしまうからなんともいえないけど…


最近、この演習量がウリの塾の問題をちょうど同じタイミングで2件ほど見聞きしてます。

1件目はグループの生徒として…
2件目は面談の席で…


どちらに関してもいえることは、演習させることによって勉強嫌いが発生しているということでしょうか。

勉強嫌いならまだしも中学受験を機に人生全体に対して悲観的になってさらには精神科医や心理カウンセラーにお世話になることも…



あまり詳しい内容は守秘義務があるので書けませんが、これ以上こういった状態を見過ごしたくないので書きます。(生徒の個別的内容は書けないので、塾関係者向けに書きます)




・演習量をウリにする塾へ

どうしてそこまでして演習させるのですか?

試験の点数を取るためには演習させることしかできないのですか?


量をこなせばいいってもんじゃないでしょ。

"量をこなすことで質的変化が起こる"といってる明治大学の教授やイチローを引き合いにして、量に拘ることを正当化する人もいるけど、それは量が大切なのではなくて結果的にそれだけの量になっている、という視点を持っていますか?

明治大学の教授やイチローは決して他人から与えられて量をこなしているわけではないです。

自分の意思でやっているのであって、他人からの強制でやっているわけではない。


それにも関わらず…
とにかく量をこなせって…

それが何十年も現場で指導してきた人の答えなんて…


1週間に100ページ…?


あきらかに生徒の意識が量をこなすことだけになっていて、目の前に書いている文字の乱雑さに気付かないのですか?中身を楽しむ姿勢がなくなっていることに気付かないのですか?

学習効果がないことにどうして気付かない。本人のその教科に対する意識が低下していることになぜ気付かない。


こんなこというと…
「効果がないのはやってないからだ」

演習量を重視する方からはそんな声が聞こえてきそうです。




指導をする場合、すべての子に当てはまる指導法など存在しません。

もちろん研究する立場の方々の視点に立てば、"存在する"という意識のもとで研究して、指導方略(教育の場合はストラテジーを"方略"と訳します)として積み上げていくわけですが…(といってもきちんと適用範囲を考えます)



指導する上で最初に考えるのは、"どういった状況なのか"を考えることです。

これを考えずには指導などできない。

これを考えずには指導法を適用できない。


・こういった状況の子には、この指導法で。
・こういった状況の子には、こっちの指導法で。


決して"指導法"だけが一人歩きすることはなくて、"状況に合わせた指導"が必要です。


これをもっと私の研究室的にいえば…
「授業状況→教授意図→方法・内容→教授の結果」
という5つの情報の組み合わせで授業を組むことができる。


これは状況と方法だけでなくさらに細かい情報によって構成されてるけど、考える順番としては"状況→方法"で一緒です。

この2つを意識することと順番の大切について、具体例を示してみます。



たとえば、昔ブログに書いたUFOキャッチャーの記事を使って説明します。こちらを見てください。


ここには、UFOキャッチャーについての取り方について簡単に書いています。(言葉の表現がキツイのはどうかご了承ください…)

この取り方(取得法)は一つのストラテジーです。

ただ同じ商品で状況がちょっとでも違う場合、このストラテジーでは対応できません。

たとえば、初期状態で"わっか"が平面に対して垂直に立っている状態だったとします(平面に対して45°でもOKです)。そうするとまずすべきなのが、垂直に立っている"わっか"を倒すことからはじめます(平面に対して限りなく0°に近づける)。

"わっか"を倒した状態で初めてこのストラテジーを適用することが可能になって、商品を取ることが可能になります。



これと一緒でどんな状態の子に対しても、演習量を多くすれば良いというストラテジーでは対応できません。無理です。

演習量を多くすることによって、問題が解けるようになる前段階の状態が誰しもあります(前段階と言っても、絶えず変動するので前も後もない、といったほうが正確)。演習量を多くしても良い状況を作り上げてから演習量を多くするんですよ。

それをすっ飛ばしたり、無視したり、考慮しないで単に無機質に演習量だけに拘ると最悪の結果になります…



子供たちは大人よりも経験数も不足しているし、論理力も批判力もない。だからみなそれを信じて行ってます。であれば、教師である私たちがもっともっともっと切磋琢磨する必要がある。



お願いだから、状況をよくみてほしいです。

色々と他の方に言われる可能性もあるのはわかっていてあえてブログ上に書いています。でも本当に苦しくて…。泣けてくる。だって生涯が左右されるんですよ?


その指導は本当にその状況にあった指導なのでしょうか…



そして、もし状況にあわせた指導ができない、ということであれば(塾のカラーや方針上できないこともあると思います)どうぞ生徒に辞めてもらったり、他の塾へ勧めてほしいです。

状況に即した指導法が提供できないのであれば、指導法を固定させて、子供たちの状況が変わるしかないから…


本来は、"状況あってこその指導法"だけど、指導法が固定されるのであれば、その指導法にあう状況の子供たちで構成されればいいってことですから。その状況にはない子供たちにはやめてもらうことで子供たちにとってもなんとかなる…

それにきっと塾としても効率よく学習効果が出て、またウリにもできるだろうし…







一人の若者の意見でした。
何かご意見ある方はコメントください。


今日はかなり感情的になっていることをご了承ください。


p.s.
もっともっともっと能力がほしい…
説得力が持てるように頭良くなりたい…

言葉を大切にしてこなかったツケが今になってやってきてます…(^^;)
もう過去を嘆いても仕方ないか。
今がんばるしかないです。











posted by yuichi_saito at 02:47| Comment(3) | 家庭教師指導記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつもスルーしてますが、ここは書きます!

私も同感です!
無駄な演習が教育では行われています。

例えば塾でのワークの宿題。

大量に演習をさせますが、しっかりやった場合、ものすごく時間がかかる量です。たいてい答えを写すだけです。

きっとほとんどの教育関係者が「宿題って意味があるのか?」と一度は考えると思うんです。

必要と感じた人が必要と感じた量を自分のペースでこなせる・・・これがベスト!

ここに至るまでには生徒が自分自身のことをもっと把握しないといけません。

その自己理解を援助することが教育現場の本当の仕事だと思っています。
Posted by マイミクの一人 at 2007年10月20日 03:36
いつも楽しく拝見しています。

演習量で勝負っていうのは、ある意味究極の手抜きですよね。

親も「この塾はすごい!」ってなるし、
落ちても塾側は開き直れるし、
奇跡的にこなしきれる子はすごい結果を出すだろうし、
教材制作、カリキュラム編成側もアタマつかわなくてすむし、
経営側からはとてもいいシステムじゃないですかね。

中学時代の塾の数学の先生のこの教えは、とても効果的でした。
「数学は、とにかく手を抜くことを考えろ、
   頭を使って手を抜くんだ」
というコトバ。

教えるほうも頭をつかったほうがいいんじゃないかと思いますよね。




Posted by お元気ですか? at 2007年10月20日 11:28
>マイミクの一人さん、

コメントありがとうございます。
大量の演習量もときには必要ですが、それを常日頃から…というところに納得がいっていないんですよ…

押して引いてがないというか。

もっと他の方法はないのか?と聞きたくなってしまいます。


>お元気ですか?さん

いつもありがとうございます。
究極の手抜き…

なるほど。
その通りですね。

どうにかならないもんでしょうかね…
Posted by edu at 2007年10月21日 00:48
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